Trinity | Evolution and Genomics経由で知ったのだが,Trinityのワークフローに関してより分かりやすい図が2011年のNature BiotechnologyのNews and Viewsに掲載されていたので,ここで少し紹介する.この図はTrinityのアセンブリアルゴリズムの一連のワークフローを表しており,アセンブリ結果の解釈も含めて解説されているのが大きな特徴だ.Trinityが対象にしているトランスクリプトームのアセンブリは,アイソフォームや選択的スプライシングなどの影響を受けて良く似た配列が多数出てくるため,一意に決まらない場合が多い.そういったケースに対応するために,Trinityではアセンブルのグラフを作成して考えられる候補を幾つか出力するのだけれども,実はこの結果の解釈が一番難しい.多数の類似配列が出力で得られた時にそれがどういう可能性から出てきたものなのかを考える上で,この図の一番下の解説はとても参考になる.実際はこんなに上手くいかないだろうとは思うものの,個別のアイソフォームとして配列をクラスタリングしたり,そもそもTrinityが何を考慮してアセンブルしているかを確認する際には役立つだろう.

Iyer, M. K. & Chinnaiyan, A. M. RNA-Seq unleashed. Nat. Biotechnol. 29, 599–600 (2011).

http://www.nature.com/nbt/journal/v29/n7/full/nbt.1915.html

CCC License Number: 3172280756988