映画”Zero Dark Thirty”の北米版Blu-rayを買った.映画として完成度が高いというのは言うまでもないものの,個人的な思い入れが強い作品でもある.この映画で描かれるCIAの女性捜査官には,何かを追い求める執念であったり不屈の精神に強く惹かれるところがある.それをもう一度確かめたくて,9月の日本版の発売を待たず海外版を購入してしまったというわけだ.当然ながら日本語字幕は無い.

今回購入したBlu-ray/DVD Comboには,Blu-rayとDVDが1枚ずつ入っている.Blu-rayは日本と北米ともに同じリージョンなのでPS3などのプレイヤーで普通に観ることができる.DVDはリージョンが違うため日本のプレイヤーでは通常は見ることができないため,PCなどの環境を別途用意する必要がある.(参考)

さて,今回初めて北米版のDVDを買って色々知ったのだが,映画の音声に通常の英語版に加えて,Descriptive Serviceというモードが付いている.これはどうやら視覚障害を持つ方向けのサービスのようだ.

Descriptive Video Service - Wikipedia, the free encyclopedia

実際に聞いてみるとわかりやすいのだが,Descriptive Serviceはいわゆるオーディオブックのようなものだ.映画オリジナルのセリフの間に,情景の説明や誰が何をしたといったことがナレーションとして入っている.画面に表示される文字や暗転したといったことも含めて,セリフでカバーできない画面の内容が英語音声で説明されるので,画面を観ることができない人でも映画を楽しめるようになっている.本来はそのような用途で使用されるものなのだが,このナレーションは聞き取りやすい声で口調もそれほど速くないため,最近はこれを流しながら英語を聞く耳を鍛えている.Descriptive Serviceは当然ながら字幕に出すことができないので,英語学習に向いているとは言えないものの,好きな映画を見ながらセリフ以外のところで英語の学習ができるので,個人的に気に入っている.