日本人の英語」などでお馴染みのマーク・ピーターセンの著作.2から3ページの比較的短いコラムが多数収録されている.それぞれのコラムには掲載当時に話題になったトピックにまつわる英文を取り上げて,その中にある英語的な表現法であったり日本人が知らない/誤解しそうなニュアンスについて,時事問題を絡めながら解説される.例えば,ブッシュ元アメリカ合衆国大統領のちょっとおかしな演説の1文を引き合いに出し,それが英語としてどうヘンなのか,なぜそのようなことを言ったのか,英語ネイティブがその発言から読み取るニュアンスはどのようなものなのかといったことが日本語で説明される.最初に示される英語は何となく直訳できるけど……と思いながらコラムを読んでいくと,そういうことだったのか!なるほど!の連続で,読み終わる頃にはすっかりネイティブの視点になれる.もちろんニュアンスだけでなく文法的な部分も解説されるので,知識としても強化できる.

英語を勉強しつつ,アメリカ合衆国という国に対する知識も深められる1冊.毎日ちょっとずつ読み進めることもできるので,ちょっと空いた時間にオススメ.