トップレベルの大学の授業が無料で受けられるウェブサービス「Coursera」で,UCSDのバイオインフォマティクスのコースが10月からスタートする.Courseraでは初の英語で行われるバイオインフォマティクス分野のコースだ.
Bioinformatics Algorithms (Part 1) | Coursera
This course will cover some of the common algorithms underlying the following fundamental topics in bioinformatics: assembling genomes, comparing DNA and protein sequences, finding regulatory motifs, analyzing genome rearrangements, identifying proteins, and many other topics.
シラバスによると,この授業では主にバイオインフォマティクスで用いられる様々なアルゴリズムについて,実際の生物学的な問題を解きながら知識を深めていくというスタイルのようだ.具体的には,以下のようなトピックが取り上げられている.
- どこからDNA複製は始まるの?
- どうやって抗生物質をシーケンスするの?
- どのようなDNAのパターンが細胞時計として働くの?
- どうやってゲノムをアセンブルするの?
- ヒトゲノムでどこが脆弱な部分なの?
- どうやって複数の配列を比較するの?
- どうやって病気を引き起こす変異を探しだすの?
一見するとバイオインフォマティクスの分野のトピックだと分かりづらいものも含まれているが,どれもアルゴリズムを使った計算機的なアプローチが可能な興味深い話題ばかりだ.より詳しい内容や授業日程は以下のpdfからみることができる.
授業の形式としては,動画による講義のほかにBioinformatics Algorithms: An Active-Learning Approachというテキストを使って実際に問題を解くという宿題が課される.毎回5から10のプログラムの課題が出題され,授業全体の目安としては週に8から10時間程度の時間が必要になる.
当然ながら授業はすべて英語だ.授業内容もある程度専門的なので,プログラミングの知識の他に基礎的な生物学の知識(英単語!)も求められるだろう.ただ,動画のレクチャーには英語字幕を付けることができるので,リスニング能力に多少不安がある人でも問題ないだろう.テキストも非常に充実しているので,じっくり取り組めばきっと大丈夫なはず…!!
というわけで,初めてのCourseraのオンラインコース,頑張ってみます.
なお,この授業の続きBioinformatics Algorithms (Part 2) は2014年の春に開講予定とのこと.そこでは遺伝子発現解析や進化系統樹の構築,生物情報ネットワークなどについてカバーする予定らしい.