論文のプレプリント・サーバといえばarXivが有名だが,その生物学バージョンが”bioRxiv“(バイオアーカイブ)としてスタートしている.これまでにもarXivにおいて生物学といえばQuantitative Biology(q-bio)という分類があったが,今回作られたbioRxivはそれを補完するような形でライフサイエンス分野に絞って作られているようだ.生物学という括りの中で,以下の24分野に分かれている.また,2013年12月2日時点では59の論文が投稿されている.
- Biochemistry
- Bioengineering
- Bioinformatics
- Biophysics
- Cancer Biology
- Cell Biology
- Developmental Biology
- Ecology
- Evolutionary Biology
- Genetics
- Genomics
- Immunology
- Microbiology
- Molecular Biology
- Molecular Medicine
- Neuroscience
- Paleontology
- Pathology
- Physiology
- Plant Biology
- Scientific Communication
- Synthetic Biology
- Systems Biology
- Zoology
それぞれの論文のページにはアブストや投稿履歴,DOIなどがのarXivにも備わっている情報の他に,コメントを付けられる機能がある.こういうのは最近のオープンアクセス誌の流れだろうか.また,arXivには無いbioRxivの大きな特徴として,それぞれの論文にクリエイティブ・コモンズのライセンスが付けられているということがある.これは論文著者が投稿時に幾つかの選択肢の中から好きなライセンスを付けられるようになっており,CC-BYからno reuseまでかなり幅広く用意されているようだ.
Authors retain copyright and choose from several distribution/reuse options under which to make the article available (CC-BY, CC-BY-NC, CC-BY-ND, CC-BY-NC-ND, or no reuse). By posting on bioRxiv, authors explicitly consent to text mining of their work (e.g., by search engines or researchers).
個人的には生物学の分野だとあまりプレプリント・サーバには馴染みがないように思えるが,これから様々な使い方が広がっていくのだろうか.なお,主要な論文誌のプレプリント・サーバ利用のポリシーは以下に詳しくまとまっている.